エバーラストの効果

日本人の成人男性約4人に1人がED(勃起不全)の症状を発症していると言われている現代ですが、年齢問わず悩んでいることがわかります。また、EDを発症した方のうち約3割の人が早漏症を併発すると言われていますが、これにはEDによって硬度不足で性的刺激などに弱くなったので射精時間のコントロールが出来ないということが理由に挙げられています。データでは日本人の2人に1人が「自分は早漏なんじゃないか」と不安に感じていることが分かっており、EDではない人にも生じる悩みの一つだといえます。

そもそも早漏症は性行為時の射精のコントロールが出来ない状態を指し、国際性機能学会などでは定義づけなどがされていますが、基本的な考えとしてはパートナーが満足する前に意図とせず射精してしまう状態というニュアンスになります。
今回は早漏治療薬の「エバーラスト(Everlast)」についてです。

エバーラストとは

インドのサバ・メディカ社(SAVA Medica Pte Ltd.)によって製造販売されるダポキセチン(Dapoxetine)を有効成分とした早漏治療薬プリリジー(Priligy)のジェネリック医薬品です。サバ・メディカ社は2003年に創業した比較的若い製薬会社で、レビトラ(Levitra)のジェネリック医薬品サビトラ(Savitra)やシアリス(Cialis)のジェネリック医薬品であるエキシラー(Exilar)を手掛けており、その他にもダイエット補助剤としてゼニカル(Xenical)などを製造販売し世界中で認知される医薬品を輸出している規模の大きい会社です。

プリリジーとは

世界初の医療用早漏治療薬とされるのがプリリジーで、日本国内では厚生省から許可を得ている医療機関で処方されています。ドイツのベルギーにあるジョンソン&ジョンソンの製薬部門であるヤンセン・シラグ社(Janssen Cilag Ltd.)によって研究開発され、販売されました。ヨーロッパ諸国を始めとする世界60ヶ国以上で認可と販売が進んでいます。

有効成分ダポキセチン

実際、早漏の原因はEDと同様に個人によって異なり様々な原因がありますが、基本的には「セロトニン」という脳内にある神経の伝達物質が大きく関係しています。このセロトニンはストレスなどで反応するノルアドレナリンという副腎皮質ホルモンを抑制します。ノルアドレナリンがストレスなどによって反応している状態は精神状態が活発化して興奮している状態と言えるのでセロトニンがノルアドレナリンに作用することで精神状態が穏やかになると言えます。しかし、セロトニンが不足していたりノルアドレナリンが過剰に分泌していたりすると興奮状態が続き射精のコントロールができなくなってしまい早漏の状態に陥ります。

 

この時ダポキセチンはセロトニンが再吸収されるのを阻害するため、脳内でセロトニンが充満しノルアドレナリンを抑制することができます。結果的にダポキセチンがノルアドレナリンによる興奮状態を抑え、意図としない射精が回避されるため早漏が改善します。ダポキセチンはSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)に分類されており、元々ドイツに本社を置くヤンセンファーマ社によって抗うつ薬として開発されていた経緯があり、治療患者に射精延長効果が表れたことから再研究され早漏治療薬として販売されました。

エバーラストの服用・飲み方と効果、副作用

エバーラスト60mg錠を性行為の1~2時間ほど前に水かぬるま湯で服用することでしっかりと効果を得ることができ、2時間~5時間効果が持続します。効果としては射精までの持続時間が約3~4倍ほど延長します。データでは、挿入から射精まで平均54秒だった方が平均4分以上伸びたことがわかっています。さらに、作用が異なるためED治療薬との併用服用ができEDと同時に早漏を発症した方でも同時に使えるため便利です。ED治療薬を服用するのであれば効果時間がほぼ同じように持続するのでバイアグラとの併用がお勧めです。

副作用としても重篤な物はなく、また1~10%未満の発症ということからも過度な心配はしなくて大丈夫かもしれません。報告があるものとして口渇感や疲労感、下痢や胃もたれ、めまい、頭痛などがあります。

エバーラストが服用できない方

心不全や狭心症、心筋梗塞の既往歴がある方、7日以内にMAO阻害薬などの抗うつ薬を服用している方、セロトニン作動性薬剤を服用されている方、起立性低血圧の既往歴がある方、てんかんがある方などは服用できません。

エバーラストの購入

エバーラストに限らずダポキセチン製剤は早漏で悩む方々には大変人気です。しかし、インターネット通信販売や個人輸入代行業者などでの購入の際に偽造品が混入していることが約6割にも上っていたという調査結果が出ています。知らずに服用して重篤な健康被害を起こさない為に、ED治療同様に早漏治療においても専門のクリニックや医療機関で医師の診断の元、処方された薬を使用することをお勧めします。

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