レバチオとバイアグラ

レバチオとは


肺動脈性肺高血圧症(PAH)に対する治療薬で希少疾病用医薬品に指定されています。成分はバイアグラと同様にシルデナフィルで、ファイザー製薬会社から販売されています。肺動脈性肺高血圧症は難病指定されており男性より女性のほうがかかりやすく、加齢と共に発症率も上がっていきます。データ上では20~60代が多いとされていますがまだ原因も解明されておらず「原発性」と「続発性」に分類されます。

レバチオの適応症状に対する効果と服用方法

肺動脈性肺高血圧症は心臓から肺に繋がる血管内の血圧が異常に上がる症状です。レバチオの成分シルデナフィルは脳を介し血圧を下げる効果があるので、全身の血管に作用します。レバチオ20㎎錠を1回1錠とし1日3回服用しますが、万が一飲み忘れたからといって2錠を一度に飲むと血圧が下がり過ぎてショック状態を引き起こす可能性があるので厳禁です。

レバチオの副作用と注意

主な副作用としてバイアグラと同様に、頭痛・ほてり・鼻づまりなどがあります。また、近年インターネットの普及拡大により個人輸入の増加が見られますが、レバチオには酷似した名称の「レバチオ液」という薬剤が存在します。これは全くの別物で家畜に使用される薬剤です。”錠”と”液”のたったの一文字違いで人体には有害です。きちんと病院へ行けば間違えることもありません。

バイアグラとは

アメリカのファイザー製薬会社が世界で初めて発売したED(勃起不全)治療薬です。バイアグラはシルデナフィルを有効成分とし、陰茎に対し勃起を促す効果があります。アメリカで販売された翌年には日本でも異例のスピードで承認され、今ではED治療薬として欠かせません。その後、即効型のレビトラ(バルデナフィル)・持続型のシアリス(タダラフィル)と増え、国内では現段階で3種類のED治療薬が承認されています。それぞれ経口薬として販売されており、状況に応じた飲み方が出来るようになったことも人気の理由です。用量も25㎎・50㎎と選べ、海外では100㎎までが承認されています。

バイアグラの服用と効果

性行為の約1時間前に服用し、効果の持続時間は3~6時間と十分な効果を発揮します。また食前約1時間前に飲む事をお勧めします。空腹時に飲む事によってバイアグラの成分を確実に吸収するためです。当日は食事は腹八分目、アルコールは適度に抑えてください。特にアルコールの過剰摂取はED治療薬の効果が減少します。
ED治療薬は陰茎の勃起を促進する作用があり、硬度不足などを補ってくれる薬です。精液の増加や性欲や興奮を促進するような効果はありません。また、精液の原料となる亜鉛(Zn)などを併用することでEDの根本治療になります。

バイアグラの副作用

バイアグラもレバチオも有効成分がシルデナフィルなので、副作用としては同じように頭痛・ほてり・鼻詰まりなどがありますが一定時間で自然に治まります。特に頭痛が気になる方はロキソニンなどの鎮痛薬を併用できるので、安心です。ED治療薬全般で副作用はあり、その日の体調や食事によって効果の出方が違うので、多めに購入して身体になじませることも大事です。

レバチオとバイアグラの違い

同じ製薬会社のファイザーから販売され、同じ有効成分のシルデナフィルです。医療の世界では主成分が同じでも用途が異なることは珍しくありません。しかし、主成分が同じなだけで100%同じではありません。今回のバイアグラとレバチオも全く異なる薬です。主成分が同じでも使用目的が違うので細かい成分が異なります。そうなると、効果にも軽微な差異が発生します。もちろん副作用にも如実にあらわれ、レバチオの重度な副作用ともなれば勃起機能の喪失がおきる可能性があります。ED治療薬であるバイアグラの逆の効果が出てしまうわけです。

併用禁忌薬と服用禁忌

併用できない薬剤や服用できない方に関しても同じで、ニトログリセリン、硝酸薬、NO(一酸化窒素)供与剤との併用は禁忌とされています。肺動脈性高血圧症は一酸化窒素の吸入が必要である場合に限り、緊急時に十分対応可能な病院であれば慎重投与できます。他にも塩酸アミオダロン(アンカロン)、リオシグアト(アデムパス)が併用できません。また、重度の肝機能障害をお持ちの方は服用できません。

ED治療薬のインターネット通販や個人輸入代行業者

パソコンやスマートフォンが普及した現代では、インターネットを使い通信販売や個人輸入代行業者を介して簡単に薬が入手出来る時代になりました。だからといって安易に飲んでみていい薬ではありませんし、成分が似ているから大丈夫なんて根拠はありません。微々たる違いが取り返しのつかない大きな被害に繋がることも十分考えられます。そういった判断が出来るのは知識と経験を持ち合わせている医師や薬剤師です。
こちらのサイトで紹介させていただいているED治療専門のクリニックや医療機関では、経験豊富な先生方の診察が受けられます。先生によっては長く話し込むほど親身になってくれる方もいます。一人で悩まず、まずは気軽に受診することをお勧めします。

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